本研究ではT細胞選択的に特定のE3ユビキチンリガーゼをノックアウト(KO)したマウスを作製した。体重変化や生存期間についてはKOマウスと野生型マウスで有意な差はなく、関節炎の自然発症などは認めなかった。一方で、T細胞からの炎症性サイトカイン産生は両者で差を認め、基質としてしられている複数のタンパク質の発現がKO T細胞で亢進していた。さらに、今回着目したE3ユビキチンリガーゼがWntシグナル活性化制御に関与することを明らかにした。これらがエフェクターT細胞の分化に果たす役割についても検討した。さらに関節炎モデルでも検討を行い、関節リウマチの病態における役割についても解析を行なった。
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