喘息は気道上皮バリアー機能の低下が関与する。真菌曝露による気道上皮細胞への影響を検討した。気道上皮細胞株16HBE14o-にアルテルナリア抽出液を加え遺伝子・蛋白発現を検討した。RNA-Seqにおいて、アルテルナリア曝露によりRNA制御や転写関連遺伝子の発現上昇を認めた。細胞内小器官の細胞膜機能関連遺伝子の低下を認めた。アルテルナリア曝露により炎症性サイトカインIL-6、IL-8の上昇を認め、角層蛋白フィラグリンの低下を認めた。JTC-801処理を行ったが、フィラグリンの改善は認めなかった。真菌曝露による気道炎症の制御と角層蛋白バリアー機能の保持が真菌感作喘息の病態改善に関与する可能性がある。
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