研究課題
若手研究
脂肪細胞におけるSIRT1は摂食時間制限による褐色脂肪組織の熱産生機能向上に寄与していることが明らかになった。さらにSIRT1は摂食時間制限によって誘導される脂質代謝ターンオーバー、ミトコンドリア機能の亢進に寄与している可能性が示唆された。そのメカニズムとして、摂食時間制限によってNAD(nicotinamide adenine dinucleotide)のサルベージ経路が活性化し、Sirt1を介した時計遺伝子発現の振幅上昇が生じたと推測された。
内分泌代謝学
褐色脂肪組織におけるSIRT1が、摂食時間制限による熱産生機能向上を誘導することを明らかにし、エネルギー摂取量に依存しない肥満改善の新たなメカニズムを見出した。さらに摂食時間制限によって脂肪細胞のSIRT1が誘導される機構や時計遺伝子との関連を明らかにした。本研究成果は摂食時間制限が肥満や糖脂質代謝をどのように改善しているのかその分子学的理解に貢献するだけでなく、時間栄養学を活用した生活習慣病に対する新たな治療戦略の基盤となることが期待される。