研究課題
若手研究
Muse細胞の共移植により膵島移植の効果が向上するか検討した。8週齢糖尿病ラットに対して、ラット膵島の単独投与もしくはヒトMuse細胞、ヒトMSCの共移植を行った(各群5例)。血糖改善率(随時400mg/dl以下)はMuse細胞共移植群は80%(4/5例)と良好であり、単独投与群40%(2/5例)、MSC共移植群20%(1/5例)と比較して良好であった。Muse細胞との共移植により、膵島移植の効果が向上する可能性が示唆された。
膵島移植
膵島移植では投与された膵島の大部分が死滅し単回の移植による効果は限定的である。そのため複数回移植が行われることが多い。本研究成果では、Muse細胞と共移植することで1回ごとの膵島移植効率が向上することが示唆された。Muse細胞との共移植が臨床応用された場合、1回あたりの膵島移植効果が向上することで、移植回数の減少による身体的、経済的負担の軽減となること、また、1人当たりの必要移植回数が減るため、より多くの患者へ移植機会が提供できる可能性がある。