胆管癌切除検体を用いた今回のターゲットシークエンスでは、何らかの遺伝子変異が91%において検出された。またTP53変異は78%に認められた。腫瘍におけるp53の免疫染色も施行したが、TP53変異とp53染色パターンには高い一致率がみられた。 断端のシークエンス解析では断端陽性症例全例で胆管断端に遺伝子変異が認められ、その遺伝子変異は主腫瘍と一致し、すべてにTP53変異を認めた。断端陰性症例の40%では胆管断端に遺伝子変異が認められ、1例を除き主腫瘍と同じ遺伝子変異であり、2例以外ではTP53変異陽性であった。断端陰性症例の吻合部再発は2例に認められ、いずれも断端に遺伝子変異を認める症例であった。
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