腸管虚血再灌流(I/R)障害は、腸管自体の障害のみならず、全身性の炎症や多臓器不全を惹起する重篤な疾患であるが、その分子機構は未だ不明な点が多い。本研究では、腸管I/R障害におけるCasp11およびPyroptosisの実行因子であるGSDMD/GSDMEの役割を解明することを目的に研究を行い、Casp11変異マウスでは腸管I/R後の生存率が著明に延長することや腸管においてGSDMD/GSDMEが強く発現することを明らかにした。特に、小腸においてGSDMDの活性化が検出され、定常状態においても腸管ではGSDMDの活性化が起こっていることが示された。
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