術前化学療法後に手術により摘出された膵癌組24例中15例において、癌部よりCAFsおよび非癌部より対照線維芽細胞の樹立に成功した。上皮細胞、間葉系細胞や血球系細胞に特異的な抗体を使用した免疫組織染色を施行し純度の高い線維芽細胞が樹立されていることが確認された。また、RNA-sequencingにより非癌部由来の対照線維芽細胞と比較して、CAFsにおいて有意に発現が亢進している遺伝子が多数同定された。今後は、CAFsが抗癌剤抵抗性に寄与しているか否か、同定された遺伝子の治療抵抗性への関与を明らかにする予定である。
|