敗血症は感染症を基盤とする全身性炎症により多臓器不全をきたす疾患である。近年、白血球の1種である好中球の細胞外トラップが炎症を惹起することで敗血症を増悪することが報告された。一方、研究代表者は好中球がヒスタミン高産生好中球と通常の好中球の2つに分類できることを発見したが、ヒスタミン高産生好中球が敗血症の病態に関与するかは未解明であった。本研究では、ヒスタミン高産生好中球の遺伝子発現解析や病態モデルでの解析を行った。その結果、ヒスタミン高産生好中球はアレルギー・炎症関連遺伝子の発現が高く、敗血症時に炎症誘導を行う可能性が考えられた。
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