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2021 年度 実施状況報告書

グリオーマ遺伝子パネルによる日本人グリオーマ患者での網羅的ゲノム・エピゲノム解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K16636
研究機関鹿児島大学

研究代表者

比嘉 那優大  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (90792200)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
キーワードGBM / EGFR / PDGFRA / TERTp / 遺伝子パネル
研究実績の概要

当科で摘出手術および加療が行われた138例のIDH-wildtype glioblastoma (GBM)患者の FFPE検体からDNAを抽出し、脳腫瘍に特化した50遺伝子の遺伝子パネル検査を行った。GBMで頻度の高い、PDGFRAとEGFRの二つのチロシンキナーゼ受容体について検討を行った。PDGFRAに関しては、PDGFRA ampを29.6%に認めた。PDGFRA amp群は、non-amp群より高齢(p = 0.044)、Ki-67高値(p = 0.012)であった。PDGFRA amp群はnon-amp群と比較して有意に予後不良であった(生存期間中央値:15.2ヶ月 vs 29.5ヶ月, p = 0.002)。またEGFRに関しては、EGFR ampもしくはmutationを29.2%に認めた。EGFR変異のうち、25 %はキナーゼドメインに変異を認めた。EGFR amp and/or mutation群は、wild群よりKPSが高く(p = 0.014)、Ki-67低値(p = 0.005)であった。EGFR amp and/or mutation群はwild群と比較して有意に予後良好であった(生存期間中央値:29.5ヶ月 vs 18.7ヶ月, p = 0.035)。また我々の日本人コホートでは、欧米と比較してTERTp変異とEGFR変異の割合が低いが、PDGFRA変異の割合が高く、日本と欧米ではGBMの遺伝子プロファイルが異なる可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

すでに研究成果を論文にまとめ、現在投稿中である。

今後の研究の推進方策

さらに症例数を増やして、GBMだけでなくその他のgliomaについても解析を行う。また現在、脳腫瘍に特化した融合遺伝子パネルを開発中であり、遺伝子変異、コピー数変異に加えて融合遺伝子解析を行う。

次年度使用額が生じた理由

次年度の研究計画に繰り越す予定。

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公開日: 2022-12-28  

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