今回我々はCCN3の発現上昇が変形性股関節症(OA)を誘発するという仮説のもと、発症要因としてあげられる加齢、荷重およびCCN3の発現と軟骨組織の変性との関連を、大腿骨頭軟骨組織を用いて解析することを目的とした。ヒト股関節軟骨組織では荷重、非荷重に関わらずOA群でOA関連因子やCCN3 mRNAの有意な上昇を認め、組織染色でも同様であった。また、CCN3 mRNAと近傍組織のMankin scoreに正の相関が観察された。CCN3 Tgの大腿骨頭では早期より関節変性を認め、大腿骨頭初代培養軟骨細胞で、CCN3とOA関連マーカーの有意な発現上昇が遺伝子発現および免疫染色で認められた。
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