研究課題
若手研究
網羅的RNA発現解析とゲノム科学的手法を用い、miR-15b-5pがムスカリン受容体3(CHRM3)を制御することと、miR-15b-5pによるCHRM3抑制が、CHRM3下流シグナルであるYAPの活性化を制御することを示した。よって、miR-15b-5p-CHRM3-YAP経路が、去勢抵抗性増殖の一因であることを見出した。
泌尿器科学
本研究成果により、miR-15b-5p/CHRM3/YAPシグナルの活性化が前立腺癌の去勢抵抗性増殖の機序の一因と考えられた。前立腺癌の神経依存的な去勢抵抗性増殖がこれまで報告されているが、その原因として、機能性RNAによるムスカリン受容体の遺伝子発現変化が示された。本研究成果は、前立腺癌のアンドロゲン受容体に依存しない去勢抵抗性増殖の機序の解明の一助となりうると考えられた。