絨毛癌患者のうち、約15%の患者は化学療法抵抗性に陥り、寛解に至らずに死亡するため、既存の化学療法とは異なる機序にもとづく新規治療法の開発が強く望まれていた。絨毛癌細胞の葉酸代謝に着目した本研究により、ホモシステインが絨毛癌細胞のアポトーシスを誘導しうることが証明された。このことから、難治性絨毛癌に対する新規治療法として、ホモシステインを応用したものを開発する基盤が確立された。以上の研究成果は、第76回日本産科婦人科学会で発表され、今後のさらなる研究の発展に対する学術的、社会的意義は大きく、難治性絨毛癌の治療成績向上に貢献しうると考えられる。
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