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2023 年度 研究成果報告書

早産減少を目指した新規管理法の検討~生体内水素産生能と免疫細胞Th17の関わり~

研究課題

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研究課題/領域番号 21K16812
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

今井 健史  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20778295)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード早産 / 分子状水素 / T細胞 / 胎児脳障害 / IL-26
研究成果の概要

我々は生体内分子状水素(H2)濃度と早産の関連ならびに経母体的H2投与の有用性について免疫学的な視点から研究した。マウス実験ならびにヒト妊婦検体(呼気、血清、T細胞、卵膜など)を用いた研究にて;生体内H2濃度が早産発症の独立した寄与因子であること;H2は、Tregには作用することなく、CD8やTh1、Th17などのeffector T cellに対する抑制効果があり、妊娠維持に必要な免疫寛容状態の維持に有益であることを実証した。ヒト妊婦において生体内H2濃度が低い集団が存在し、それら妊婦は早産ハイリスク群であることならびにH2の補充が早産予防・治療法の一助となる可能性を示した。

自由記述の分野

産婦人科

研究成果の学術的意義や社会的意義

生体内H2濃度の低い妊婦は早産ハイリスクであった。生体内H2濃度低下と出生児脳障害の関連も既に報告した。母獣や胎仔のH2濃度の意義を世界に先駆けて報告してきたが、本研究はこれら知見をヒト妊婦で確認した初めての研究であろう。H2濃度は呼気検査により簡便・低侵襲に測定でき、早産予測マーカーとして臨床応用する実現性は高い。母体の免疫細胞Th17、新規炎症性サイトカインIL-26が早産に関わること、生体内H2がeffector T細胞の活性化を抑制することを初めて報告した。これら成果は腸管内H2濃度の低い集団を対象としたH2の補完・補充が早産減少や後遺症なき児生存の一助となる可能性を期待させる。

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公開日: 2025-01-30  

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