子宮平滑筋肉腫は子宮平滑筋を発生母地とする間葉系悪性腫瘍であり、全子宮悪性腫瘍に占める割合は3%程度と稀少疾患であるが予後不良である。我々の研究グループでは子宮平滑筋肉腫のエピジェネティクスに着目した革新的新規治療戦略の構築を試みた。子宮平滑筋肉腫の既存検体におけるケモカインレセプターの免疫組織染色および病理組織学的なデータと予後とを検討した。また子宮平滑筋肉腫細胞株における遺伝子変異についてPCRにて確認した。その結果、子宮平滑筋肉腫細胞株においてケモカインCXCR3の高値を認めることと、患者検体の平滑筋肉腫を含む部位の免疫組織染色においても、CXCR3受容体の発現が多く認められた。
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