Napsin Aは末梢型肺腺癌のマーカーとして知られているが、女性生殖器より発生する明細胞癌においても高発現する。しかし明細胞癌においてNapsin Aが発現する機序は不明である。本研究では、NAPSA遺伝子活性化に関与しうる転写因子4種類(A,B,C, D)の遺伝子導入が形質変化に及ぼす影響を解析した。結果、候補転写因子D導入株および、転写因子CとDを共発現させた細胞株において、Napsin Aの発現亢進傾向がみられた。これらが卵巣明細胞癌におけるNapsin Aの発現に与える影響は限定的かもしれないが、Napsin A発現に関与している可能性が示唆された。
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