口腔癌は進行癌で発見されることが多く、早期癌は5割程度にとどまる。治療成績の向上には、病変の早期発見および診断方法の確立が求められるものの、口腔癌の腫瘍マーカーとして信頼性の高いものは存在しない。本研究では、唾液サンプルから抽出したエクソソームの網羅的糖鎖解析を行うことにより、口腔癌に対する新規バイオマーカーの探索を行った。 舌癌および下顎歯肉癌患者の唾液からエクソソームを回収し、レクチンアレイによる糖鎖解析を行ったところ、癌患者と健常人で強度の異なる糖鎖が確認され、新たなバイオマーカー確立につながる可能性が示唆された。
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