• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

Peroxiredoxin6の角膜上皮障害とドライアイにおける保護効果の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K16886
研究機関金沢医科大学

研究代表者

柴田 哲平  金沢医科大学, 医学部, 助教 (70746700)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード角膜上皮障害 / ドライアイ / 角膜 / 涙液 / 酸化ストレス
研究実績の概要

・Prdx6点眼の角膜創傷治癒への影響をみる。
白色家兎の角膜表面にN-heptanolを塗布して、角膜上皮に一定面積の上皮欠損を作成した。1日2回TAT-Prdx6(WT)、Prdx6、陰性コントロールのMut-Prdx6を点眼し、1日1回前眼部のフルオレセイン生体染色像を撮影し、角膜上皮のバリアー機能を解析するため電気抵抗値を測定、創傷治癒面積と電気抵抗値、Prdx6ノックアウトおよびPrdx6の点眼投与が創傷治癒過程におけるバリアー機能回復に与える影響を解析した。結果、TAT-Prdx6(WT)、Prdx6点眼を施行した家兎にフルオレセイン染色にてコントロールに比べて創傷治癒の促進効果があり、また電気抵抗値でもコントロールに比べて数値の正常化が速かった。
・Prdx6投与によるHS誘発性酸化ストレスにたいする角膜上皮保護効果を解析する。
培養ヒト不死化角膜上皮細胞(hTCEpi)を使用し、HS-DEDモデルとして、hTCEpiを450mOSMの培地(HS+ or-Prdx6)でPrdx6(+)(HS+Prdx6群)あるいは、Prdx6(-)(HS-Prdx6群)にてROS産生とHMOX1とCOX2の発現をみた。HS-Prdx6群では、ROS産生が増加し細胞生存率が有意に減少したが、HS+Prdx6群では、ROS産生と細胞生存率の減少が有意に抑制されていた。HS-Prdx6群では、HMOX1とCOX2発現が有意に上昇したが、HS+Prdx6群では、その発現の増加が有意に減少した結果が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Prdx6投与による細胞遊走と紫外線誘発角膜上皮細胞死への影響を解析することに関しては、細胞遊走の実験は現在進行中だが角膜細胞がうまく育たないため実験は遅れ気味である。
ヒト涙液のPrdx6発現量とDEDとの関係を解析することに関しては、現在涙液採取と検体採取中であり、実験進行中である

今後の研究の推進方策

角膜上皮細胞の育て方などは今一度論文などで培養条件など検索し、改善策を試みる。
またヒト涙液の検体採取もサンプル数をよりたくさんの患者から採取できるように試みる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Lens-specific conditional knockout of tropomyosin 1 gene in mice causes abnormal fiber differentiation and lens opacity2021

    • 著者名/発表者名
      Teppei Shibata, Masahito Ikawa, Ryo Sakasai, Yasuhito Ishigaki, Etsuko Kiyokawa, Kuniyoshi Iwabuchi, Dhirendra P Singh, Hiroshi Sasaki, Eri Kubo
    • 雑誌名

      Mechanisms of Ageing and Development

      巻: 196 ページ: 111492

    • DOI

      10.1016/j.mad.2021.111492

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 角膜上皮創傷治癒に及ぼすPrdx6点眼の有効性2021

    • 著者名/発表者名
      柴田哲平
    • 学会等名
      第125回日本眼科学会総会
  • [学会発表] 低加入度数分節型眼内レンズの偏心により術後近視化を生じた3症例2021

    • 著者名/発表者名
      柴田哲平、萩原健太、中津川宥衣、丸山美貴、柴田奈央子、柴田伸亮、水戸毅、久保江理、佐々木洋
    • 学会等名
      第75回日本臨床眼科学会

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi