研究実績の概要 |
目的 Prdx6点眼の角膜創傷治癒への影響をみる 白色家兎の角膜表面にN-heptanolを塗布して、角膜上皮に一定面積の上皮欠損を作成する。1日2回 TAT-Prdx6(WT), Prdx6K122/142R, 陰性コントロールのMut-Prdx6を点眼し、1日1回前眼部のフルオレセイン生体染色像を撮影し、角膜上皮のバリアー機能を解析するため電気抵抗値を測定し、創傷治癒面積と電気抵抗値、Prdx6ノックアウトおよびPrdx6の点眼投与が創傷治癒過程におけるバリアー機能回復に与える影響を解析した結果、TAT-Prdx6(WT), Prdx6K122/142R点眼を施行した家兎にフルオレセイン染色にてコントロールに比べて創傷治癒の促進効果があり、また電気抵抗値でもコントロールに比べて数値の正常化が速かった。 目的 Prdx6投与によるHS誘発性酸化ストレスに対する角膜上皮保護効果を解析する。 培養ヒト不死化角膜上皮細胞(hTCEpi)を使用し、HS-DEDモデルとして、hTCEpiを450mOSMの培地(HS+ or-Prdx6)でPrdx6(+)(HS+Prdx6群)あるいはPrdx6(-)(HS-Prdx6群)にてROS産生とHMOX1とCOX2の発現をみた実験において、HS-Prdx6群では、ROS産生が増加し細胞生存率が有意に減少したが、HS+Prdx6群では、ROS産生と細胞生存率の減少が有意に抑制されていた。HS-Prdx6群では、HMOX1とCOX2発現が有意に上昇したが、HS+Prdx6群では、その発現の増加が有意に減少した結果が得られた。
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