研究課題
若手研究
Prdx6点眼の角膜創傷治癒への影響をみた実験では家兎の角膜上皮欠損を作製し、Prdx6点眼とコントロール点眼を行うとPrdx6点眼はコントロール点眼に比べて角膜創傷治癒の促進効果があった。 次にPrdx6投与による酸化ストレスに対する角膜上皮保護効果を解析するため角膜上皮細胞を高浸透圧にてストレスを与えた後Prdx6投与すると酸化ストレスの産生と細胞生存率の減少が有意に抑制されていた。次にヒト涙液においてPrdx6量を健常人とドライアイ患者で比較検討するためシルマーⅠ法で採取した涙液とマイクロピペットで採取した涙液でのPrdx6RNA量の比較をしたがほとんど大きな差はなかった。
ドライアイ
角膜上皮欠損に対してPrdx6点眼は角膜創傷治癒の促進効果があり、外傷やドライアイによる角膜びらんの治療におけるPrdx6点眼が有用な可能性がある。ヒトの角膜上皮細胞における酸化ストレスに対してPrdx6投与すると酸化ストレスの産生と細胞生存率の減少が有意に抑制されており、Prdx6がドライアイやUV,外傷における角膜上皮での酸化ストレス形成を阻害し、角膜上皮を保護する作用が確認されたため、Prdx6点眼は上記の酸化ストレスが原因の角膜上皮障害に対して効果的な可能性がある。