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2023 年度 研究成果報告書

セツキシマブ長期投与による舌癌細胞の細胞骨格系と細胞内タンパク輸送に及ぼす影響

研究課題

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研究課題/領域番号 21K16942
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57020:病態系口腔科学関連
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

奥山 紘平  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (30781968)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード頭頸部癌 / 口腔扁平上皮癌 / 腫瘍微小環境 / セツキシマブ / 細胞遊走 / パイロトーシス / インフラマソーム / ガスダーミンD
研究成果の概要

本研究では、頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)の治療において、EGFR阻害薬であるセツキシマブ(Cmab)の長期処理が主に腫瘍微小環境に及ぼす影響を検討した。Cmab長期処理により、炎症性細胞死であるパイロトーシスががん細胞に誘発されることも観察された。これはインフラマソーム経路を介して起こることから、Gsdmd遺伝子のノックダウンおよびノックアウトマウスモデルを使用し、パイロトーシスが腫瘍の増殖や腫瘍微小環境に及ぼす影響、そして抗腫瘍免疫を促進する可能性について検討した。さらに、Cmabと免疫チェックポイント阻害剤の併用療法の可能性が示唆され、HNSCC治療における新たな戦略の提案に至った。

自由記述の分野

口腔がん

研究成果の学術的意義や社会的意義

頭頸部癌微小環境に着目した研究はこれまで多数行われているものの、明確なバイオマーカーや治療標的の発見には至っていない。これは頭頸部癌のみならず、全ての固形がんに当てはまる。がん細胞の代謝や細胞周期、増殖抑制を標的とした治療や、抗腫瘍免疫の増感治療など、生物学的影響を考慮した治療アプローチは多岐にわたる。Cmabのがん微小環境に対するユニバーサルな生物学的影響が明確になることにより、患者の治療選択肢の拡大、治療法の最適化、新規レジメンの開発や生存率の向上、患者の生活の質の向上、ひいては医療費の削減等につながり、このような学術的な貢献が社会的意義を生み出す可能性を秘めている。

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公開日: 2025-01-30  

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