歯周炎は炎症性の骨吸収により、歯の動揺、喪失が引き起こされる慢性疾患である。申請者らは歯周組織再生用材料のメンブレンにエナメルマトリクスタンパク質を付与することにより、疑似体液中で数時間でメンブレン表面に石灰化物を形成し、2倍以上の象牙質への接着強さをもつメンブレンを作成した。 生体内での歯槽骨再生に対する効果を調べるため、ブタを使った実験を行った。最大12週間での歯周組織の変化を観察した結果、有意な差を得ることはできなかったが、当該メンブレンにおいて、通常のメンブレンよりも大きな骨の再生や、歯肉退縮の抑制、長い上皮付着の抑制などの効果をみとめることができた。
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