口臭は他人が最も不快に感じる体臭の一つであるが、自己識別が難しい。そのため、口臭を気にする人は多く、口臭心身症(自臭症)も増加傾向にある。口臭の原因成分の中でも微量で非常に強力な臭気を発するメチルメルカプタン(CH3SH)は、日本人の8割が羅患している歯周病の悪化因子としても注目されている。本研究より、口腔内のCH3SH発生には、口臭増強因子を口臭原因菌に受け渡す、間接的口臭原因菌の関与が明らかになったことで、今後は新たな治療法や薬剤開発が進み、口臭予防のみならず、歯周病の治療にも役立つと期待できる。
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