パーキンソン病(PD)やアルツハイマー病(AD)では、疾患に関連して痛み症状が出現することが知られている。しかし、その詳細な原因などについては明らかとなっていない。そこで、本研究では、PDやADの発症と深く関わりのあるマイネルト基底核や中脳黒質部を対象とし、ラットを用いてその変性により生じる痛み行動と異常な神経活動の計測を行った。その結果、両変性動物では類似の痛み行動を発症し、その背景には一次体性感覚野の過剰な感覚応答が存在していた。この異常な神経活動はtDCSにより一時的に減弱し、痛み行動も一過性に軽減することが示唆された。
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