本研究では,運動前のアイススラリー摂取が認知機能に及ぼす影響について検討した.条件間で初期値に差があったため,認知機能に有意な差は観察されなかったものの,アイススラリー条件は対照条件と同等の反応時間でやや高い正答率を維持していたため,初期値の差がなければ,アイススラリー摂取による認知機能低下の抑制を観察することができた可能性がある.本研究ではコロナ禍の影響もあり,認知機能に及ぼす影響を検討するに留まったが,アイススラリーの摂取により改善する可能性が示唆されたため,今後は実験の精度を高め,認知機能に及ぼす影響を再検討するとともに,効果的な摂取方法についても検討していく予定である.
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