本研究は、高齢者糖尿病を対象とした24か月間の前向き観察研究によって、持続血糖モニタリングを用いて評価した血糖異常 (血糖変動、高血糖や低血糖の持続時間) が、頭部MRI画像を用いて評価した大脳白質や灰白質の微細構造や認知機能に及ぼす影響を明らかにすることである。結果、グルコース値の適正域 (70~180mg/dL)、高血糖域 (>180 mg/dL)、それぞれが測定期間に占める割合である%Time in range (TIR)、%Time above range (TAR)が認知機能低下や、脳小血管病、特にラクナ梗塞および血管周囲腔の拡大と関連することを明らかにした。
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