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2021 年度 実施状況報告書

ユーザ参加により自律型Device-to-Device通信を促進するメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 21K17729
研究機関東京農工大学

研究代表者

中山 悠  東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80802058)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードD2D / ゲーミフィケーション / セキュリティ
研究実績の概要

爆発的に増大するスマートデバイス間で効率的な通信を実現する手法として,Device-to-Device (D2D) が注目されている.特に,オペレータの管理負荷が低い自律型D2Dが期待される一方で,ユーザの自発的な参加を促す手段が課題だった.すなわち,モバイルユーザのD2Dへの参加や相互の協力を促す何らかの仕組みを導入することで,自律的かつ,時空間的に適切なD2D通信を実現する必要がある.この課題に対して,これまでにオークションを用い市場原理によりユーザ参加を促す手法が提案されたほか,ゲーミフィケーションの概念を導入したゲーム参加型D2Dが提案されている.ゲーム参加型D2Dとは,ホストとなるユーザが,クライアントとなるユーザやデバイスに対して接続を提供することで得点を得る仕組みである.この手法においては特に,ゲームのルールを適切に定めることが重要となる.従来の単純な得点モデルでは,ホストが空間的に集まりやすく,カバレッジが低下する課題があった.そこで本研究では新たに,得点モデルへのペナルティ項の導入を提案した.提案モデルでは,他ホストとの接近に応じて高くなるペナルティ項を導入し,これを得られる得点から減じる.なおペナルティ項を導入した際にも,パラメタを適切に設定すればナッシュ均衡が存在することを確認した.マルチエージェントシミュレーションモジュールMesaを用いてシミュレーションを行い,従来手法,提案手法,ランダム動作を比較した結果,ペナルティ項によってホストの密集を回避できることを確認した.
さらに,D2D接続時のセキュリティを担保するため,光カメラ通信を使ったマルチチャネル認証プロトコルについても提案し,Androidアプリを実装,評価した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ゲーミフィケーション型メカニズムに加えて,セキュリティの観点を加えた検討を行い,当初年度から複数の国際会議で発表を行った.

今後の研究の推進方策

本研究はおおむね順調に推移しており,計画通りに進捗させていく.特に,著名論文誌への採録を目指して検討を進める.

次年度使用額が生じた理由

コロナウイルスの影響などで,出張計画の変更などが生じたため,次年度使用額が生じた.これと合わせて,使用計画は以下の通りである.すなわち,実験用消耗品,昨年度購入したArbor AEDの継続ライセンス,国際会議(ICC等)の参加費,国内研究会への参加費および出張旅費,人件費(データ整理など),などである.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Multi-Channel Authentication for Secure D2D using Optical Camera Communication2022

    • 著者名/発表者名
      Tianwen Li, Yukito Onodera, Daisuke Hisano, Yu Nakayama
    • 学会等名
      IEEE CCNC
    • 国際学会
  • [学会発表] Penalized Approach for Wide Coverage in Gamified Participatory D2D Communication2022

    • 著者名/発表者名
      Megumi Mizuto, Hideya So, Kazuki Maruta, Yu Nakayama
    • 学会等名
      IEEE ICOIN
    • 国際学会
  • [学会発表] マルチエージェントによるゲーム参加型D2Dのカバレッジ評価2022

    • 著者名/発表者名
      水登恵, 宗秀哉, 丸田一輝, 中山悠
    • 学会等名
      電子情報通信学会ソサイエティ大会

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公開日: 2022-12-28  

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