本研究では,これまで十分な研究が進んでいなかった自律型D2D通信に焦点を当て,従来の一方的なインセンティブとは異なる観点でアプローチしたことは学術的意義が大きい.ペナルティ項の導入や光カメラ通信のセキュリティ確保など,このメカニズムの実用化に向けた有望な成果も得ることができた.また,市民からの無線ユニット収集による通信リソースの効率的活用は,持続可能な都市開発の実現に貢献するといえる.さらには,部分的なリンク統計による信頼性評価の効果も示唆され,通信システムの設計や運用において効率性が向上することが期待できる.こうした成果は,今後の産業や社会の発展に大きく寄与するものといえる.
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