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2023 年度 研究成果報告書

神経細胞は高分子液晶か?

研究課題

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研究課題/領域番号 21K18596
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分13:物性物理学およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

柳澤 実穂  東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (50555802)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワード高分子液晶 / 配向
研究成果の概要

神経細胞の中央にあるニューロフィラメントは、配向した棒状高分子の束であり、それを覆う細胞の膜も高分子液晶と類似しています。これまでに神経伝達する波を、細胞を伝搬する機械的波とみなす説が提唱されてきましたが実証されていません。我々はこの波が高分子の配向波であると考え、偏光顕微鏡下での光学異方性と電場印加によるその時空間変化を解析することで、神経細胞が高分子液晶であるかを調べました。神経細胞全体がもつ高分子液晶的な光学異方性は確認できたものの、電場印可に伴う細胞の変形により、光学特性の時空間変化を捉えることはできませんでした。今後はこの変形を抑えることで、本検証を完了したいと考えています。

自由記述の分野

ソフトマター物理

研究成果の学術的意義や社会的意義

神経伝達は通常、電気的パルスが担うとされています。これに対して、細胞を伝搬する機械的波が神経伝達を担うとするニューロン表面波仮説が提案されてきましたが実証されていません。本研究により、本仮説の鍵となる神経細胞全体の高分子液晶性を示す光学異方性が確認されました。電場印可によるこの光学異方性の時空間変化は捉えられませんでしたが、配向波伝播の可能性は残されています。本研究成果は、神経細胞の物理的理解や、麻酔などの医薬品開発に対し、有用な知見となると考えられます。

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公開日: 2025-01-30  

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