本研究では、10B層での捕獲反応(n + 10B -> 7Li + α)で生成される二種類の二次粒子(7Liとα粒子)が与えるトラックの基礎的な理解が重要であり、当初の計画通りGEANT4によるモンテカルロ・シミュレーションによりその特性に関する調査が大幅に進展した。深層学習を用いることで、単純にクラスタサイズ及びクラスタ内の総電荷量という二値の情報を用いた識別法よりも優れたID性能を達成し、従来手法による位置推定精度を上回ることを確認した。特に、超解像性に関するfeasibility studyが期待通り進行し、今後のハードウェア化に関する開発基盤を整備することができた。
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