研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本研究では、液晶中で自己組織化により形成される高分子の二次元凝集構造制御による新たな光制御技術の確立と焦点可変光学系の構築に向けて、フォトリソグラフィにより形成した微細構造による高分子構造制御を確立すると共に、液晶の応答性の改善を実現した。また、液晶の配向状態に捻れを導入し、方解石基板と組み合わせた焦点可変光学系を提案し、空間への画像結像距離を110cmから210cmまで高画質でかつ高速に制御できることを確認し、提案光学系の有効性を実証した。
電子工学
本研究では、液晶中に形成した高分子の凝集構造を微細にかつ高精度で制御する手法を確立し、その制御メカニズムを解明すると共に、液晶の屈折率制御による焦点可変の光学系を構築し、その高速制御を達成した。本研究成果は、屈折率の動的な制御とそれによる光制御において重要な知見であり、液晶光デバイスの応用工学についての学理構築に資するものである。高速に画像の結像位置を制御できる光学系の構築は、ARデバイスや、照明装置等、様々な分野への波及が期待される。