本研究では,無容器法で合成したガラスの原子配列に対して「秩序度」を導入し,定量評価を行う基盤を構築することができた.とくに還元原子配列(RAA)マップの改良が進められ,MDシミュレーションなどで作製した三次元構造モデルから,種々のパラメータを調整しつつ速やかにRAAマップの作成が可能となった.また新たな高秩序ガラスとして,R2O3-SiO2ガラスやR2O3-MoO3ガラスの合成に成功した.実験と計算を組み合わせた構造解析により,これらのガラスについても主構成成分であるR3+やO2-などの大きなイオンが,最密充填構造に近い擬秩序構造をとっていることを明らかにした.
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