汎用溶媒の液滴からコロイド結晶を作製するための基礎学理を検討した。具体的には、結晶化の触媒となる液滴に外から粒子を効率的に加える方法を検討するため、水と油の境目や、空気と水の境目などの「界面」が物質移動や液滴周囲の流れにどのような影響を与えるかを研究した。成果の一部として、(1)水と油の接触面積が大きいほど流れにくくなる、(2)水と油の境目に「捕捉された」粒子膜の硬さは水相の塩濃度で変わる、(3)水から油に分子が移動する過程は極めて遅い場合がある、などの現象を明らかにした。今後の研究発展の礎になる知見が得られた。
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