透過電子顕微鏡(TEM)では、観察試料は通常高真空環境にさらされる。これを溶液セルを用いることで克服し、大気圧以上の圧力環境で溶液試料の観察が可能性かを検証した。 グラフェンを用いた溶液セルは、高温高圧環境の実現に期待されたが、水を内包することが困難であった。この要因がグラフェンに潜在的に存在する結晶欠陥にあると考え、この解決策を示した。アモルファス窒化ケイ素薄膜を用いた溶液セルでは、高圧環境の作製は困難と考えられてきたが、高圧で生成する物質の観察に成功し、高圧環境での観察が可能であることを示した。
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