本研究では、安定ラジカルを中間体として生成する動的共有結合を用いて選択的環化反応を確立し、さらに超分子的相互作用と組み合わせることで、簡便且つ精密にポリカテナンを合成する手法を確立することを目指した。当初の予定通りに、選択的にポリカテナンを合成することはできなかったが比較的簡便な手法で[3]カテナンを合成することには成功した。今後最適なテンプレートや錯体を形成しやすい化学構造を設計することで、ポリカテナンの合成を目指す。本研究課題を通じで、ポリカテナン合成におけるいくつかの基盤となる重要な成果を得ることができた。
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