研究課題/領域番号 |
21K19155
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
直江 将司 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80732247)
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研究分担者 |
柴田 銃江 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (10343807)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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キーワード | 同位体 / 種子散布 / 気象要因 / 過去 |
研究成果の概要 |
本研究では、種子の酸素同位体比を利用した長距離散布の評価手法を発展させることで、過去の長距離散布が評価できる手法を開発することを目的とした。過去の種子散布評価の前提条件となる種子の酸素同位体比と気象要因の関係を明らかにするため、イヌシデとミズメを対象に種子の酸素同位体比分析を行なった。それらの種子の酸素同位体比と気温・降水量との関係を解析したところ、イヌシデにおいて種子形成期の平均気温との正の相関を検出した。しかしその相関は弱く、気象データをもとにした過去の種子散布評価は実施できなかった。
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自由記述の分野 |
森林生態学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一連の研究から、気温は種子の酸素同位体比の影響要因になりうることが明らかになった。本研究の結果は過去の気象データをもとに過去の種子散布評価が可能であることを示唆している。本手法によって過去の記録的なイベント(超大型台風など)によって引き起こされた長距離種子散布が実測できるようになれば、気候変動下での植物の移動分散のポテンシャルを明らかにできる。しかし、今回は種子の酸素同位体比と気象要因との相関が弱く過去の種子散布評価までには至らなかった。そのため、今後は別の気象要因の探索や分析手法の改善などを進めていく必要がある。
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