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2022 年度 研究成果報告書

記憶の固定化に寄与する新規メカニズムの検証と確立

研究課題

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研究課題/領域番号 21K19427
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分51:ブレインサイエンスおよびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

木下 専  名古屋大学, 理学研究科, 教授 (30273460)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2023-03-31
キーワードシナプス / スパイン / 長期増強 / 記憶 / ミオシン / セプチン / 滑面小胞体 / リン酸化
研究成果の概要

記憶固定化のシナプス機構の一環として、「シナプス入力でSEPT3がリン酸化され、スパイン基部から遊離してER膜上に移行し、ミオシンMYO5A-ER間のアダプターとしてER牽引に寄与する」という作業仮説を立て、検証した。シナプス活動に伴うリン酸化を模倣した変異型SEPT3と活性型MYO5AはDGニューロンのスパインへのER伸展に相加的に作用した。CID法によるERj1-SEPT3、MYO5A-ERj1の会合はER含有を促進することなどから、「リン酸化SEPT3-活性型MYO5A複合体がスパイン基部のER膜と直接または間接的に接触し、アクチンを介してERを牽引する」という分子機構を想定している。

自由記述の分野

分子神経生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

シナプス伝達効率が強い入力で亢進する長期増強現象(LTP)は、一過性の前期相(E-LTP)と蛋白質合成に依存する持続性の後期相(L-LTP)に区分される。E-LTPからL-LTPへの移行は短期記憶から長期記憶への転換(固定化)のシナプス基盤とされているが、不明な点が多い。ヒトの知能とSEPT3の関連はGWASで示唆されているが、脳特異的かつニューロン選択的に発現するSEPT3の存在意義は不明であった。本研究では、SEPT3欠損マウスの記憶固定化障害を見出したことを端緒に、シナプス活動とMYO5A/SEPT3に依存したスパイン内へのERの伸展が記憶固定化のシナプス機構であることを見出した。

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公開日: 2024-01-30  

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