記憶固定化のシナプス機構の一環として、「シナプス入力でSEPT3がリン酸化され、スパイン基部から遊離してER膜上に移行し、ミオシンMYO5A-ER間のアダプターとしてER牽引に寄与する」という作業仮説を立て、検証した。シナプス活動に伴うリン酸化を模倣した変異型SEPT3と活性型MYO5AはDGニューロンのスパインへのER伸展に相加的に作用した。CID法によるERj1-SEPT3、MYO5A-ERj1の会合はER含有を促進することなどから、「リン酸化SEPT3-活性型MYO5A複合体がスパイン基部のER膜と直接または間接的に接触し、アクチンを介してERを牽引する」という分子機構を想定している。
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