MEF2Dにはα1エクソンとα2エクソンをそれぞれ使用するMEF2Dα1とMEF2Dα2がある。今回我々はALL細胞におけるMEF2D 融合遺伝子のα2スイッチ誘導は、MEF2D 融合蛋白質によるPAX5機能抑制の解除に働くかを検証した。MEF2D-BCL9 (M-B)α2は、HDAC4と結合した。また、M-Bα1とM-Bα2はPAX5の転写活性を同程度に抑制した。さらに、RBFOX2を発現させα2スイッチを誘導してもM-B陽性ALL細胞におけるPAX5標的遺伝子発現、細胞増殖、分化状態に変化はみられなかった。これらは、α2スイッチ誘導によるALL治療効果が低いことを示唆している。
|