近年、骨細胞が他臓器制御に関わることが明らかになってきたが、それらの実態は不明な点が多く残されているのが現状である。本研究では、新たに作製した骨細胞特異的Cre発現マウスを用いて骨細胞を欠失させた。予備的実験においては母性行動への影響が観察されていたが、レトリービング試験や内側視索前野を含む領域におけるFos発現、さらに予備的検討で観察されていた母性行動異常についてもNを増やすと有意差が観察されなくなった。また、in vivo代謝ラベリングにより脳における骨細胞由来分子の同定を行ったところ、多数のサイトカイン・増殖因子を含む骨細胞由来液性因子が同定された。
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