研究課題
挑戦的研究(萌芽)
エネルギー地形の概念は、生命医科学分野において、細胞分化や疾患発症に関わるデータ分析に幅広く利用されている。しかしながら、細胞分化・発症過程のように動的な遷移の軌跡を推定するには至っていない。そこで本研究では、エネルギー地形に基づくデータ駆動型状態遷移モデルを構築することで、細胞分化や発症のような状態遷移を伴う過程において、新しいデータ分析方法の開発と応用に取り組んだ。結果として、主に7報を含む研究成果として報告した。
応用数学
本研究では、エネルギー地形に基づくデータ駆動型状態遷移モデルや数理モデルを構築することで、細胞分化や発症のような状態遷移を伴う過程において、データ分析方法の開発と応用を行った。腸内細菌叢の関わる乳児の健康、発がんや HIV-1 といった感染症の課題に対して、データから発症に関与が疑われる因子の推定やその性質を定量的に理解することにつながった。数理科学を生命科学に応用するという意味での学術的意義に加えて、研究を主に疾患を理解するという社会課題に応用した点に本研究の意義がある。