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2022 年度 実施状況報告書

ゲーム理論に基づくデータ取引市場におけるデータの価値評価方式の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K19833
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

櫻井 祐子  名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10396137)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
キーワードマルチエージェントシステム / ゲーム理論
研究実績の概要

本研究課題の目的は,ゲーム理論に基づき,データ取引市場において公平性と信頼性を保証する価値評価方式を開発することである.本年度は,分散型機械学習の枠組みである連合学習において,複数のクライアントが一つのモデルを生成するのではなく,各クライアントが有するデータセットの特徴を考慮して複数のモデルを効率的に生成する手法の開発を行った.その研究成果は人工知能の国際会議(IEEE/WIC International Conference on Web Intelligence and Intelligent Agent Technology, WI-IAT-2022)に採択され,発表を行った.また,複数のラベルがネットワーク上を伝搬する場合において,全体のラベルの傾向を予測するために必要なサンプル数を理論的に解析した.その研究成果はマルチエージェントシステムの国際会議(International Conference on Principles and Practice of Multi-Agent Systems, PRIMA-2022)に採択され,発表を行った.さらに,データ提供者と利用者の関係をセキュリティゲームとして定式化し,均衡戦略の分析等を行った.この結果を国内研究会にて発表を行った.その他,データの価値を評価するために必要な事前知識が不足している場合に対応可能なデータ価値評価方式に関する検討を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

人工知能の国際会議(WI-IAT-2022)とマルチエージェントシステムの国際会議(PRIMA-2022)に採択されるなど,順調に進捗している.

今後の研究の推進方策

まず,前年度から引き続き,半教師付き学習の考えを導入し,収集者の評価データが充分でない場合でも,効率的にシャプレイ値を算出できる方式を開発を行う.次に,データセキュリティ・プライバシを考慮したデータ価値評価技術の提案を行う.データ取引市場では,データは一旦提供してしまうと取り戻すことが難しいという問題が存在する.そのため,データ提供者にとっては,データ収集者にデータを搾取されることなく,データの価値を評価されることが望ましい.また,データの流通を妨げている障壁の一つはプライバシーの漏洩の危険性である.よって,秘匿計算を応用して,データを全て提供せずに秘密性を保持したまま,シャプレイ値の計算が可能な評価方式の提案などを行う.

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由として,COVID-19の影響により,学会発表をオンラインで行うなど,予定よりも旅費の支出が少なかったためである.使用計画としては,国内外での学会発表のみならず,国際論文誌への投稿など,研究成果発表を積極的に行う.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2022 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件)

  • [国際共同研究] University of Warsaw(ポーランド)

    • 国名
      ポーランド
    • 外国機関名
      University of Warsaw
  • [雑誌論文] Coalitional Game Theoretic Federated Learning2022

    • 著者名/発表者名
      Ota Masato、Sakurai Yuko、Oyama Satoshi
    • 雑誌名

      2022 IEEE/WIC/ACM International Joint Conference on Web Intelligence and Intelligent Agent Technology (WI-IAT)

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1109/WI-IAT55865.2022.00017

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Sample Complexity of Learning Multi-value Opinions in Social Networks2022

    • 著者名/発表者名
      Shinoda Masato、Sakurai Yuko、Oyama Satoshi
    • 雑誌名

      PRIMA 2022: Principles and Practice of Multi-Agent Systems

      巻: 13753 ページ: 192~207

    • DOI

      10.1007/978-3-031-21203-1_12

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Measuring power in coalitional games with friends, enemies and allies2022

    • 著者名/発表者名
      Skibski Oskar、Suzuki Takamasa、Grabowski Tomasz、Sakurai Yuko、Michalak Tomasz、Yokoo Makoto
    • 雑誌名

      Artificial Intelligence

      巻: 313 ページ: 103792~103792

    • DOI

      10.1016/j.artint.2022.103792

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Coalitional Game Theoretic Federated Learning2022

    • 著者名/発表者名
      Ota Masato、Sakurai Yuko、Oyama Satoshi
    • 学会等名
      2022 IEEE/WIC/ACM International Joint Conference on Web Intelligence and Intelligent Agent Technology (WI-IAT)
    • 国際学会
  • [学会発表] Sample Complexity of Learning Multi-value Opinions in Social Networks2022

    • 著者名/発表者名
      Shinoda Masato、Sakurai Yuko、Oyama Satoshi
    • 学会等名
      The 24th International Conference on Principles and Practice of Multi-Agent (PRIMA-2022)
    • 国際学会
  • [学会発表] 報酬と失敗コストを導入した数当てゲーム2022

    • 著者名/発表者名
      吉岡 陸,櫻井 祐子,小山 聡,篠田 正人
    • 学会等名
      第27回ゲームプログラミングワークショップ (GPW-22)

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公開日: 2023-12-25  

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