研究課題/領域番号 |
21K20075
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0104:地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 (2022-2023) 龍谷大学 (2021) |
研究代表者 |
山崎 暢子 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 特任研究員 (80912196)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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キーワード | 植民地 / 徴兵 / 除隊兵士 / 退役軍人 / 紛争後社会 / キングス・アフリカン・ライフルズ / ウェストナイル / ウガンダ |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、東アフリカの英領に配置されたキングス・アフリカン・ライフルズ(KAR)のうちウガンダ第4大隊の、ウガンダ独立時の解体と国軍編成過程、兵士の戦後/除隊・退役後の生活を明らかにすることである。独立時のKAR解体から国軍編成過程と兵士の採用について、文献調査から明らかにした。ただしそれは法規上の原則であるため実態について確認の余地が残る。補償について、KAR従軍時にアジアの前線へ送られ帰還した元兵士の遺族への聞き取りから、元兵士が除隊後に加入していた組合と、補償に向けた遺族の署名運動の存在が確認された。独立後の特定政権期の元兵士の補償についてはその有無と内容確認、資料収集を進めた。
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自由記述の分野 |
アフリカ地域研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アフリカ特にウガンダの軍事に関して従来、治安部隊要員は大統領と同郷の出身者で占められたと断片的に言及されてきたが、それらが提示・依拠する資料の内容と性質の再検討から本研究は出発した。これは、植民地政府が特定民族の好戦的イメージを形成し徴兵してきた経緯や、大統領の同郷者が政府要人に配置されはしたが同時に他地域からの登用も継続されたとの重要な先行研究の指摘に触発されたものである。植民地支配による軍編成の影響を考慮し独立後の特定政権期の従軍経験が元兵士の補償の有無を左右してきた可能性が明らかになることで、これまで捨象されてきた彼・彼女らの除隊後の生活上の困難や多様性に光を当てることに意義がある。
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