本研究の学術的意義は、従業員の沈黙や発言における場面の切り替え行動のメカニズムを明らかにした点である。このメカニズムを明らかにすることで、先行研究においてネガティブな影響を及ぼすとされてきた従業員の沈黙行動の異なる影響に焦点をあてることで、組織行動論の分野に理論的な貢献を果たしている。一方で、本研究の社会的意義は、沈黙および発言行動の結果として生じる創造性と効率性のジレンマの解消に向けた提案をした点である。本研究では、学界のみならず、国際研究交流会や学内セミナーを通して、国内外の実践家に向けた研究の意義を伝えた。
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