本研究の結果より、知的障がい児の高い肥満の出現率が予想され、早急に改善すべき問題であることが明らかにされた。しかしながら本研究により、この集団の肥満と関連する栄養摂取状況を明らかにすることはできなかった。本研究をとおし、保護者の心理的要因が、肥満児の栄養摂取状況の特性を見えにくくしている可能性が考えられ、これを明らかにするには、質的研究を合わせた混合研究デザインを用いたさらなる研究が必要であることが推測された。いずれにせよ、保護者の心理的要因を増進することも考慮した効果的な食育が、この集団には必要である。この集団の生涯にわたるQOL向上のために、工夫を施し肥満要因を明らかにする研究が必要だ。
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