本研究では,測定機器や心拍変動に関する専門的な知識・技能がない教員でも,簡便に実施できる重症心身障害児(以下,重症児)の実態把握の方法を確立することを目的とし,企業と連携して人工知能を用いた重症児の応答評価システムを開発した。応答評価システムの開発にあたり,重症児は不随意運動がみられることが多く,計測時にノイズが混入しやすいという課題がみつかった。そこで,生体情報データから体動に基づくノイズを減少させる二次または三次のスプライン関数によるデータ補正を行ったうえで,心理状態に関連した心拍変動と無関連の心拍変動を判定するAIツールの判定アルゴリズムを構築した。研究成果を権利化するため特許出願した。
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