親の離婚を経験する未成年の子どもは2021年で年間約18万人に上る。親の離婚が子どもに与える影響について,日本の研究は主に横断調査にとどまっており,因果関係の推定が困難であるとともに,時間経過による子どもの適応の変化を捉えることができていないことが課題であった。 そこで,本研究では,離婚直後の同居親(母親)500名を対象に2年間の短期縦断調査を実施し,離婚後の父母コペアレンティングや子どもの行動上の問題について,継続的に回答を求めた。1年後に約半数,2年後に34%の協力が得られた。半年間のデータを用いて分析した結果,葛藤的なコペアレンティングと子どもの外在化問題との間に正の関連が示された。
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