本研究は、ビッグバンから現在までの銀河形成史における初期段階にあたる、宇宙で最初の銀河 (初代銀河)の形成過程の理論的解明を進めるものである。2021年のジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の打ち上げ以降、宇宙初期の銀河観測は大きく進展しており、その結果を最大限活用するためにも、初代銀河理論を進めることが求められている。本研究により、小スケール天体現象の理解を用いた現実に近い形での初代銀河形成過程がシミュレーション可能になり、その結果に基づいて初代銀河過程の物理的理解を進めることができた。一方で、初代銀河の理論的理解にはまだ大きな改善の余地もあり、今後、さらに研究を発展させることが重要である。
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