スピントルク発振素子は、微細なサイズ・直流電流を通電することでサブGHz~数10GHzの磁化振動が励起可能という特徴を有し、磁気記録応用・高周波デバイス応用から研究されている。特に磁気記録応用である、マイクロ波アシスト磁気記録は、現在停滞しているHDDの記録密度を飛躍的に向上させることのできる技術であり、近年の情報爆発に伴い問題となっているデータセンタの消費電力を削減につながる。スピントルク発振素子の高速な磁化ダイナミクスを解析し制御することは困難であり、実用化への障壁となっている。この課題を解決することで、スピントルク発振素子の実用化につなげる。
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