研究課題
研究活動スタート支援
脱神経された横隔膜の機能再建を目的に、ラットの胎児脊髄由来細胞を同種のラットの末梢神経内へ移植した。細胞移植の3ヶ月後、移植部位の免疫蛍光染色を行うと、移植した細胞の末梢神経内で生着が確認された。また電気刺激により機能的な横隔膜の運動が観察された。また、横隔膜の免疫蛍光染色と逆行性トレーサーを用いた組織学的評価により、神経再支配された横隔膜は移植した細胞由来であることが示された。
末梢神経
本研究では脳や脊髄など中枢神経での再生医療とは異なるアプローチにより、脱神経された横隔膜が機能的に再支配可能であることを初めて示した。これまでに有効な治療法が無かった頸髄損傷や神経変性疾患による難治性の呼吸筋麻痺に対する新たな治療法の開発につながる可能性がある。