胎児浮腫は妊娠初期に認められる超音波所見であるが、多くの臨床症例で原因と予後が不明である。本研究では遺伝子突然変異マウスから胎児浮腫の原因となる候補遺伝子を見出し、候補遺伝子の一部についてノックアウトマウスを作製した。その結果、3遺伝子について胎児浮腫の原因遺伝子である可能性を見出した。各遺伝子のノックアウト胎仔において皮膚リンパ管の形態異常が認められた。さらに1遺伝子については、培養リンパ管内皮細胞において発現を抑制すると、VEGFR3(vascular endothelial growth factor receptor 3)の遺伝子発現の低下と生細胞数の低下が認められた。
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