犬の鼻腔疾患には様々な鼻炎、腫瘍などが存在する。それら疾患を確定するためには全身麻酔下でのMRIやCT検査および同時に生検を行うが全ての症例において実施できるわけではない。そのため本研究においては様々な鼻腔疾患と確定診断された症例において、全身麻酔処置を必要としない非侵襲的な検査データを用いて疾患アルゴリズムを作成し、感度・特異度・陽性的中率を算出した。 また犬の様々な鼻腔疾患の病態の一つとして鼻腔細菌叢が関与している可能性を考え、鼻炎の中でももっとも発生が多い非感染性鼻炎、鼻腔腫瘍、正常犬の鼻腔細菌叢を評価し、特定の細菌の変動を得た。今後はそれら細菌が免疫機構にどのように関わるか検討する。
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